2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧
ソロス氏は一九三〇年、ハンガリーの首都ブダペストで、ユダヤ人の両親のもとに生まれた。第二次大戦中は、ナチス・ドイツがハンガリーを侵略し、多数のユダヤ人が強制収容所送りとなった。ソロス少年の父親はもともと法律家であったが、オーストリア・ハン…
これらソロス氏に頼っているヨーロッパの中央銀行や大手銀行の中には、長い歴史を誇る国家や王室、旧貴族階級からその膨大な資産運用を任されているところが多い。そのことがまた、ソロス氏のパワーの秘密ともなっている。また、これらヘッジファンドは国家…
当初は株式を中心にしたロングーショートの取引が基本であったが、一九八〇年代以降、レーガン、サッチャーの進めた金融市場や資本移動の自由化政策の結果、投資の対象も株式、債券、通貨、商品などあらゆる資産にまたがって行われるようになってきた。それ…
安定志向の強い伝統的銀行では、不安定な状況における果敢な投資判断ができない。大きな利益を得るためにはリスクも伴う。そのリスクをヘッジするには、先を見通す力が必要となるが、彼らにはそれがない。そこで、先を読む力、リスクへッジを売り物にするヘ…
話は外れるが、このような市場操作や世論誘導というソフト戦略の可能性について、日本では余りにも関心が低いと思われる「わが国ではソロス氏の盟友」とのウワサがたえない、大蔵省の榊原英資財務官がときたま見せる、市場への「口先介入」が目立つ程度で、…
いわば世界のマネーがアメリカに音たてて流れ、それを背景に一ドル=一三〇円台後半の円安ドル高基調が続いていたのだが、その一方で、日欧の実力に比べてアメリカの株価は実態以上に高くなっていると危惧する声もあったのである。ある時点からはかつてアメ…
本人も時おり洩らしているように、ソロス氏が最も得意とするのは、このような「ウワサを使った人心(市場)操作」である。マネーゲームは彼らにとって、経済学であるとともに心理学でもあるのだ。例えば、一九九三年三月、ソロス氏は「入手したばかりの内部…